最近、多くの方から聞く事が多くなった「生産性」という言葉。
皆さんの会社でも多かれ少なかれ意識はされているのではないでしょうか?

ちなみに、生産性をWikipediaで調べてみると以下のような説明文となるようです。

生産性(せいさんせい、Productivity)とは、経済学で生産活動に対する生産要素(労働・資本など)の寄与度、あるいは、資源から付加価値を産み出す際の効率の程度のことを指す。
一定の資源からどれだけ多くの付加価値を産み出せるかという測定法と、一定の付加価値をどれだけ少ない資源で産み出せるかという測定法がある。

出典:Wikipedia

生産性を示す指標としてたびたび引用されるのが、一人当たりの名目GDPですが、日本は2017年現在190カ国中25位と、先進7カ国の中ではイタリアにに次ぐ低さとなってます。
また、GNI(一人あたり国民所得)でも、182カ国中22位となっており、先進7カ国ではイタリア、フランスに次ぎ下から3番目となってます。

出典:世界銀行

日本は生産性が低いと言われ続け久しいですが、なぜ、このような状況が長く続いているのでしょうか?
賃金水準の低迷や長時間労働の常態化など諸説ありますが、生産性を飛躍的に向上させる手段はないのでしょうか?
※日本の長時間労働は急速に是正されてます。

そして、生産性と混同しそうなのが「効率化」です。
この生産性と効率化、近年は働き方改革も相まってビジネスの現場では日常的に飛び交うことが多くなりましたが、どのように使い分け、それぞれをどのように実現すれば良いのでしょうか?

Wikipediaの生産性の定義から考えると、いくつかの計算式が成り立ちます。
1、 生産性=総アウトプット量÷コスト
2、 生産性=売上÷コスト
3、 生産性=総アウトプット÷人員数
4、 生産性=売上÷総労働時間
など、これら以外にも分母と分子の組み合わせによって、数多くの生産性指標を見える化することが出来ます。
また、どの組み合わせが適切なのかは、その会社の方向性や業界特性などによって異なります。
※総アウトプット量とはモノやサービスが作られた数や売れた数

そして、効率化とはムリ、ムダ、ムラを極限まで排除する事で、コスト、時間面での最適化を図る事であり、いわば生産性指標を実現するためのプロセスと言えます。

つまり、効率化とはコストや時間の最小化であり、原価と販管費へのアプローチである一方で、生産性とは売上を高める行為も含まれており、その最たるものがイノベーションを創造することではないでしょうか。

イノベーションと言えば、2019年度第一四半期決算を10年ぶりの減収減益と発表したApple社のiPhoneが思い浮かぶ人も多いと思いますが、現実はiPhoneの世界シェアは下降の一途を辿っており、2017年現在20%を切っておりますが、厳しい状況ですが、なんと利益額のシェアは80%を超えるという超人ぶりを未だ発揮しております。
もはや、中国勢などの追随に合い、最先端とは言い難くなってはいますが、それでも尚高い生産性を誇っていると言えるのです。

実は世界的には、日本はイノベーションが生まれない国と言われてます。

なぜ、日本ではイノベーションが生まれないのか?
イノベーションを創造するために何が必要なのでしょうか?

それは、少し長くなりそうなので、次回のHRレポートでお伝えする事にします。

余談ですが、先日のアジアカップ決勝で日本に完勝したカタール。
なんと人口264万人(2017年時点)だそうです。
海外からの帰化選手が多いという側面がバッシングを受けてますが、人口1億2千万人から選抜された日本代表に勝利しての
優勝は素晴らしい生産性の賜物ですね。
ちなみにカタールの一人あたり名目GDPは世界6位、GNIはなんと世界1位で平均所得は1300万です。

出典及び参考文献
Wikipedia
世界銀行

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。